【私のルールブック】(02) 死んでも二度と仕事をしたくない人

前号では「土下座をしてでも一緒に仕事をしたい人」をテーマに書き殴らせて頂きましたが、今号は逆に「死んでも二度と仕事をしたくない人」をお題に……。結構、過激なお題ですよね。でも、そういう人って実際にいますしね。私の場合は単純明快。「土下座をしてでも仕事をしたい人」が仕事振りに惚れた相手であるように、その真逆の方であります。「なんちゅう仕事のやり方をしてるんだ?」「いつまでバブルの頃の仕事のやり方を引き摺っているんだ?」「お前が偉ぶりたいが為に仕事をしているのか?」だけです。我々の仕事は、答えがあるようで無い。ノウハウはあったとしても、正解を出すのはお客様な訳であって、「どこまでお客様目線を意識してビビりながら物作りができるか?」な訳です。だってね、今日日人気者をキャスティングしただけで視聴率が取れるほど甘い時代ではない。お客様の目線は肥えまくっている訳ですから。そんな中で、ありとあらゆる可能性を組み合わせながら、どうやったら興味を持って頂けるのか? まさに闘いですよ。

で、闘うということは、強気だけでは儘ならない訳です。弱気の虫が走るからこそ、少しでもマイナス要素を軽減させようと頭を捻る訳で。これでもかというぐらい絞り出した末に、初めて闘える姿勢を取れる訳で。私は、そんなビビりな闘う人が好き。ということは、「私が二度と仕事をしたくない人」は、ビビりなのに虚勢を張ることで逃げている人な訳です。でもね、人って色々ありますから。私も漏れ無くアラフィフ。第1印象だけで決め付けることは、極力止めるようにしました。で、どうしているかというと、苦手な人とお仕事をした際は正直に疑問をぶつける。そうしています。どんな仕事でも、基本的に時間とお金に追われるものです。要するに限りがある。しかし、だからと言って妥協をするのは簡単ですし、しかも「ここで妥協しちゃったら終わりだろ」という場面は必ず存在する。そんな時に、「気持ちはわかるんだけど、ここは慣れ合いで済ませちゃいけないんじゃないの?」と思ったら、私は言うようにしています。仮令「面倒な男」と思われても。だって、それこそアラフィフですからね。これまで散々仕事をしてきた訳ですから。好々爺になるにはまだ早い。面倒な男でいるのが最も許される年齢だと思っているので。




ただ、本当に面倒臭がられて、二度とお呼びがかからないことも屡々。ですが、逆に揉めたことに因って意外と解り合え、長いお付き合いになることもあったりして。それが面白かったりもして。なので、「二度と仕事をしたくない」と思っても、できるだけ自分で判断しないようにしています。そんな相手だからこそ、自分を強烈に出して相手に判断をして頂く。それが今の私のバランスの取り方ですかね。でもな~、そうは言っても生理的に無理な奴もいれば、いくら解り合おうと努めても相容れない相手もいる訳で。そんな時はどうするかって? 若い頃ならまだしも、いい加減この歳になるとね、無駄な労力は払いたくないんで。「こりゃあ無理だな」と感じた瞬間、さりげな~く静かに自ら身を引くようにしています。だって、無理なもんは無理なんだから。その潔さこそが、ストレスを生まない秘訣かもね。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2015年5月21日号掲載


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テーマ : 俳優・男優
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