【私のルールブック】(11) 『なでしこジャパン』の佐々木監督に学ぶ!

なでしこジャパン。残念ながら、優勝を逃してしまいましたね。とはいえ、W杯での準優勝ですから、快挙に等しい訳です。男子に比べれば歴然ですから。で、今回はなでしこジャパンの選手ではなく、彼女たちを率いた佐々木則夫監督にスポットを当ててみたいと思います。このおじさん、狸だよね~。記者会見でのオヤジギャグ然り、言葉の使い方が絶妙。集まって下さった記者への心遣いに溢れている。一方で、試合が始まると鬼の形相で指示を出し、選手起用も冴えていたように私の目には映りました。そんな中、今回のW杯を拝見していて強烈に印象に残ったのは、佐々木監督に見る“女子を統率する術”です。

アメリカとの決勝戦、日本は開始16分で4点を先制され絶体絶命。佐々木監督は前半33分で澤選手を投入。ベンチに下げられたのは岩清水選手。彼女はディフェンスの要である立場から責任を感じ、ベンチに座るなり泣き崩れます。私ね、この光景を見た時、「女子だな~」と感じたんです。「泣くの早過ぎるだろ」って。「まだ試合終わってねぇんだよ」ってね。相変わらず、女性が聞いたら大顰蹙ものですが、素直な感想なんで勘弁して。でもね、肝心なのはまさにそこで、なでしこジャパンはその名の通り“女子”なんです。女性アスリートたちな訳です。“サッカー”と一括りにして、私のように「男も女も関係ねぇ!」なんて以ての外。佐々木監督は、その辺りをきちんと弁えている。女性を率いることを念頭に言葉を選び、飴と鞭を使い分け、その気にさせて導く。特に重視していたのが、女性ならではの“結束”の生み出し方と感じました。前半16分で0-4というスコアは、絶体絶命を通り越して、余程のことが無い限り勝ち目は無いですよ。ですが、彼女たちは直向きにボールを追い続けました。ボールを繋ごうと走り続けました。その姿を見ていたら、何だろう、今や失われつつある日本の母のあるべき姿を想起してしまいまして。男だったら、とっくに諦めていますよ。「取り敢えず悪目立ちはしたくないから、走るだけは何となく走っとこうか」みたいな選手が、1人や2人は出てくるもの。でも、なでしこの選手たちからはその匂いは微塵も感じられませんでした。




フィールド内の11人の選手は勿論、ベンチで控えるサブメンバーまでが1つの方向を向き、誰1人足を止めること無くボールを追い続けた。ある種、狂気に近い“結束力”だなってね。佐々木監督がどこまで計算してその結束力を纏め上げたかは定かではありませんが、「あの空気感は偶発的に生まれたものではない」と私は感じました。同時に、女性の扱い方と言いますか、率い方は難しいなと。自分は全然なってないなと猛省。私の場合、“異性”ということから必要以上に距離を置いちゃうんですよね。その上、女性心理を理解しようとせず、男子化させることで強引に引っ張っていこうとしてしまう。相手がプロであればそれなりに付いては来ますが、何人かは漏れてしまう。それでは、本物の結束力は生まれませんから。それでこそ、狸になり切るぐらいの懐の深さがないとね。まだまだ修行が足りないってことです。次はリオ五輪か。佐々木監督はどうするんですかね。もう一度、なでしこを率いる勇姿を見たいな~。


坂上忍(さかがみ・しのぶ) 俳優・タレント。1967年、東京都生まれ。テレビ出演多数。子役養成に舞台の脚本・演出等、多方面で活躍中。


キャプチャ  2015年7月23日号掲載


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