【中国人の攻略法】(01) 日本もこの国からは逃れられない…中国との付き合い方は世界の難問

毎年のことだが、8月15日の終戦記念日が近づくと、中国との関係はクローズアップされる。終戦70周年の今年は尚更だ。中国が対日戦勝記念日と位置づけている9月3日には、北京で大規模な軍事パレードが行われる。それに向け、中国では官製メディアが抗日戦争の回顧キャンペーンを展開中だ。経済面でも話題は尽きない。7月には上海株が急落。予てから景気悪化が伝えられていただけに、「愈々、中国経済がハードランディングするのか」と身構えた人も多い筈だ。歴史問題や尖閣諸島を巡って日中関係は緊張を孕むが、東京や大阪の繁華街には中国人旅行客が溢れている。“爆買い”は、日本人の中国への意識をかなり変えるだろう。海の向こうの存在でしかなかった中国人が、“お客”として目の前に現れたことのインパクトは大きい。

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しかし、これらの出来事を矛盾なく繋げて理解するのは簡単ではない。歴史問題で日本に厳しい見方をしている上、経済的には勢いを失ってきた筈の中国人が、何故日本に態々来て散財するのか? 其々のニュースをいくら細かく分析しても、こうした大きな問いへの答えは出ない。日本人の中国への感情にも、奇妙な捻じれがある。内閣府の調査では、日本人の8割以上が「中国に親しみを感じない」と回答している。過去、ピークの1980年には8割が「親しみを感じる」と答えていた。30年余りで、日本人の対中感情は正反対に転じた訳だ。それでいて、日本人の70%が「日中関係は重要」としている。中国側の日本との関係への評価も同じような水準で、互いに相手との関係の重要性は認識しているということだ。目を海外に転じると、各国の中国へのイメージは経済や外交上の関係を反映して、かなりバラバラ。同じ中国の隣国でも、多額の援助を受けているパキスタンと、南シナ海で南沙諸島等の領有権を争うベトナムとでは天地の差だ。概ね新興国は好意的で、先進国は違和感を覚えるという傾向が見られる。




そこには、先進国が主導して設定してきた国際社会の価値観やルールに、中国が必ずしも従順でないことが影響しているようだ。中国共産党は“中国の特色ある社会主義”を掲げている。本音は“社会主義”ではなく、“中国の特色”のほうにある。人権問題への批判に取り合わず、南シナ海での周辺国との摩擦に際して強硬なのも、“中国の特色”――つまり、中国式の政治に絶対の自信を持っているからだ。最近では『AIIB(アジアインフラ投資銀行)』のように、中国側が新たなシステムを提案する動きも出てきた。中国の改革開放政策が始まってから、日本やアメリカは「経済発展すれば、中国も先進国の価値観に接近する筈だ」という発想で、中国と関わってきた。どうも、そう簡単ではないことが最近になってはっきりしてきたのではないか。しかし、“付き合わない”という選択肢はもうないほど、中国は大きな存在になってしまった。では、伝来の中華思想に加えて経済大国としての自信をつけた中国人と、我々はどう向き合えばいいのか? “上から目線”のお説教は全く効き目がないだろう。寧ろ、中国人の中に沁み込んだ文化や歴史を押さえたアプローチをしてこそ、彼らのツボを押さえることができる。ビジネスパーソンが攻略すべきポイントは、まさにそこだ。日中関係を巡る波乱や経済情勢の変化だけを追っていては、見えてこない中国の本質がある。そこを大掴みに捉えておけば、付き合いを恐れる必要はない。13億人の巨大市場に臆せずぶつかっていきたい。

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キャプチャ  2015年8月22日号掲載


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